歯科医師の徒然日記

業界の方へは新規指導対策、算定のこと。。。一般の方へは歯科医療の裏事情等をお伝えしていきたいと思います。

歯科 新規個別指導の流れ

開業を検討中の先生、新規個別指導を控える先生。
まずは新規個別指導の一連の流れを把握しておきましょう。

1、指導の通知
郵送にて新規個別指導を実施する旨の通知が来ます。原則として診療所の開設後、1年以内に実施されます。指導の通知は基本的に指導日当日からカウントして1ヵ月前に通知されます。
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例えば、2018年6月に開設した診療所は翌年の2018年7月までに新規個別指導が実施されます。
※地域により多少前後する場合はあります。
この場合、指導通知は2018年6月までに郵送されることとなります。

ここで押さえておくポイントは
指導の通知から指導日当日までの準備期間は1ヵ月あるということです。

2、「医療機関の現況」を提出
医療機関の現況」なる書類が指導通知に同封されています。
ドクターを含めた、すべての従業員についての簡単な情報(常勤か非常勤か、いつから勤務しているか等)や、診療ユニットの数、レセコンの種類などを記入して返送またはFAXします。期日は指導通知後およそ2週間以内となっております。レントゲン装置の型番などの記入欄もあるので、事前に調べておきましょう。

3、指導準備
指導通知には、指導日当日に持参するもののリストがあります。
(※後日、詳細を記載する予定です。)
日計表や、アポ帳など、基本的には印刷物を持参する必要があります。PC上でアポ管理や日計表を管理している場合は、事前にすべて印刷する必要があります。

4、持参カルテの通知
新規個別指導では、10名ほどの患者が抽出され、指導日当日に対象患者のカルテを持参する必要があります。
指導通知には具体的な抽出患者についての情報はありません。各々の地方厚生局によって、対象患者の数、対象患者の通知方法に少し差があるようです。
私が所属する地域では、指導日前日の15:00にFAXにて対象患者10名が通知されます。

5、新規個別指導実施
地域により差はあるようですが、基本的には午前の部/午後の部の二部構成となっており、1日に2件の新規個別指導が実施されていると思われます。
指導実施時間はおよそ2時間です。途中に事務作業(書類の確認など)や指導官による結果の取りまとめ等があるので、実際に指導官に問い詰められるのは60分~90分ほどです。

6、指導結果通知
指導実施日から1か月ほどで結果通知が来ます。結果は「概ね妥当」「経過観察」「再指導」の3つのうちどれかです。
「概ね妥当」はよっぽどでない限り、もらえません。基本的には「経過観察」になります。目標は「再指導」にならないことです。

7、改善報告書および返還金書類の作成
「経過観察」「再指導」となった場合、不当とみなされた事項に関する算定は返金しなければなりません。返還義務が生じるのは対象患者分のみです。保険者ごとに細かく書類を作成する必要があり、けっこう面倒です。


以上がおおまかな新規個別指導の流れとなります。
細かい注意事項に関しては、別の記事にて紹介しようと思います。